タンパク質不足と血液検査|総蛋白・アルブミン・BUNからみる栄養状態

タンパク質不足と血液検査|総蛋白・アルブミン・BUNからみる栄養状態

たんぱく質は、筋肉、皮膚、血液、臓器、細胞の材料になる、生命維持に欠かせない栄養素です。
さらに、酵素やホルモン、抗体の材料にもなり、体を動かし、守り、回復させるために重要な役割を担っています。

体の中のたんぱく質は、毎日「合成」と「分解」を繰り返しています。
健康を保つには、分解よりも合成が上回る状態が大切です。

こんなときはたんぱく質が多めに必要

次のような場面では、通常より多くのたんぱく質が必要になることがあります。

  • 成長期
  • 運動習慣がある
  • けがや手術のあと
  • 発熱や炎症がある
  • 疲れやすい
  • 回復が遅い

また、摂取カロリーが不足していると、たんぱく質をうまく体づくりに使えません。
たんぱく質だけでなく、全体の食事量も大切です。

たんぱく質代謝の関連マーカー

当院では、一般的な基準値に加えて、栄養療法の視点から血液検査を総合的にみています。

当院で参考にしている目標値

  • TP(総蛋白):7.5以上
  • Alb(アルブミン):4.5以上
  • AST・ALT:20以上
  • γ-GTP:16〜24
  • LDH:180〜240
  • BUN:16〜20
  • T-Cho(総コレステロール):200〜280

当院での見方

AST・ALTが低い

AST、ALTはたんぱく質代謝に関わる酵素です。
低めの場合、ビタミンB6不足たんぱく質摂取不足を考える参考にします。

BUNが低い

BUNが低い場合、たんぱく質摂取不足ビタミンB群不足を疑う手がかりになることがあります。

LDHが低い

LDHが低い場合、たんぱく質摂取不足代謝の低下を考えます。
栄養療法では、ナイアシン不足の可能性も参考にします。

T-Choが低い

総コレステロールが低すぎる場合、たんぱく質摂取不足や低栄養が背景にあることがあります。

血液検査は1項目だけで判断しません

血液検査の数値は、食事だけでなく、炎症、肝機能、腎機能、筋肉量、体調の影響も受けます。
そのため当院では、症状・食事内容・体調・他の検査結果もあわせて総合的に評価します。

当院の栄養療法

当院では、血液検査から

  • たんぱく質が足りているか
  • しっかり同化できているか
  • 代謝に必要なビタミンやミネラルが足りているか

を確認し、栄養指導必要に応じたサプリメント選択につなげています。

栄養療法は、サプリメントを飲んだり食事指導を受けたりして終わりではありません。
定期的に採血を行い、栄養状態が実際に改善しているかをデータで確認しながら進めていきます。
ここが、栄養医学の大きな特徴
です。

「疲れやすい」
「筋力が落ちた」
「回復しにくい」
その背景に、たんぱく質不足や代謝の低下が隠れていることがあります。

気になる方はご相談ください。

中村 公一

執筆者中村 公一

院長 / 整形外科専門医

親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。

経歴
津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
保有資格
医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
所属学会
日本整形外科学会 / 日本関節病学会