糖尿病にみられる「シャルコー足」について

シャルコー足とは?

シャルコー足とは、糖尿病による神経障害が原因で、足の骨や関節が壊れていく病気(破壊性関節症)です。
強い痛みを感じにくいこともあり、気づいたときには重度の変形になっていることがあります。


主な症状

  • 足の腫れ・赤み・熱感がある
    (細菌感染と間違えられることもあります)
  • 足の形が以前と比べて変わってきた
  • 片足だけサイズが大きくなったように感じる
  • 靴が急に合わなくなった

進行するとどうなる?

病気が進行すると、

  • 靭帯がゆるむ
  • 骨が徐々に吸収される
  • 関節の破壊が進み、足が扁平化して重度の変形を生じる

その結果、足の裏の一部に強い負担が集中し、潰瘍(きず)や感染が起こりやすくなり、最悪の場合は切断のリスクも高まります。


治療とポイント

  • ギプスや装具で足を固定し、変形の進行を防ぐことが基本です
  • 場合によっては、骨や関節の位置を整える手術が必要になることもあります
  • 早期発見・早期治療が何より重要です

「いつもと違う腫れ・赤み・熱感」「足の形が変わってきた」と感じたら、自己判断せずすぐに受診してください。


当院での対応

中村整形外科皮フ科では、

  • 整形外科医による骨・関節・変形の評価
  • 皮膚科と連携した、潰瘍・感染の治療
  • 装具・靴・フットケアの指導

を行い、足を守ること・悪化や切断を防ぐことを重視して診療しています。
糖尿病をお持ちで、足の腫れ・赤み・変形が気になる方は、早めにご相談ください。

中村 公一

執筆者中村 公一

院長 / 整形外科専門医

親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。

経歴
津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
保有資格
医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
所属学会
日本整形外科学会 / 日本関節病学会