変形性足関節症とは?
変形性足関節症は、足首の関節の軟骨がすり減り、痛みや変形が出てくる病気です。
捻挫・骨折などのケガのあとや、加齢・リウマチ・痛風などが原因で、進行すると歩きづらくなることもあります。
主な症状
- 歩くときの足首の痛み(階段・坂道で悪化しやすい)
- 足首の腫れ・変形(内反・外反変形)
- グラグラする感じ(不安定感)
- 関節が固くなり、動かしにくい・こわばる
主な原因
- 加齢による軟骨の摩耗
- 過去の捻挫・骨折などの外傷
- 痛風・関節リウマチなどの炎症性疾患
- 扁平足など足のアライメント異常による負担増加
診断
- 診察(腫れ・変形・押したときの痛み・可動域の確認)
- レントゲン
└ 軟骨のすり減り、関節のすき間、骨棘の有無を確認 - 必要に応じてCT・MRI
└ 骨の状態や軟骨・靭帯の損傷を詳しく評価
治療
保存療法(手術をしない治療)
- インソール
└ 足の外側を少し持ち上げるなどして、荷重バランスを調整 - 靴の工夫
└ クッション性が高く、足首を安定させる靴 - 薬・注射
└ 痛み止め・抗炎症薬
└ ステロイド注射で炎症と痛みを抑えることもある - リハビリ
└ ストレッチ・筋力トレーニングで関節の動きと安定性を保つ - 簡易動注治療
└ 痛みの原因となっているもやもや血管を減らして痛みを軽減
手術療法(痛みが強く、変形が進んだ場合)
- 下位脛骨骨切り術
└ すねの骨の角度を変えて、負担のかかる部分を減らす - 足関節固定術
└ 関節を固定して痛みを取る手術(周囲の関節が代わりに動くため日常生活は多くの場合可能) - 人工足関節全置換術
└ 関節を人工関節に置き換え、動きを残す手術
どの治療がよいかは、年齢・活動量・変形の程度・仕事やスポーツの内容などを見ながら決めていきます。
当院での対応
中村整形外科皮フ科では、
- レントゲン・必要に応じてMRI・CTで関節の状態を評価
- インソール・簡易動注治療、薬物療法・注射、リハビリテーション
- 手術が必要な場合は、専門病院と連携した紹介
などを行い、「痛みを和らげて、できるだけ長く自分の足で歩けること」を目標に治療します。
足首の痛みや違和感が続く方は、早めにご相談ください。

執筆者中村 公一
院長 / 整形外科専門医
親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。
- 経歴
- 津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
- 保有資格
- 医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
- 所属学会
- 日本整形外科学会 / 日本関節病学会

