ある日突然の激痛。まずは正しく対処。
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症状
- 動いた瞬間にズキッ。
- 前かがみ・起き上がりで悪化。
- 場合により、臀部~太ももに痛み。
原因のイメージ
- 前かがみ・中腰で椎間板や関節・筋膜に急な負荷。
- 不意の動作/不良姿勢/疲労の蓄積。

寝ているときが最も腰への負担が少なく、立位や座位、そして前かがみ姿勢では2~3倍の負荷が椎間板にかかっています。
不意な動作や不良姿勢でこうした負荷が急に加わると、椎間板や椎間関節、筋膜に損傷が起こり、ぎっくり腰が発生します。
まず何をする?
急性期(1~3日)
- 無理に動かない。痛みが強い姿勢を避ける。
- 湿布+鎮痛薬(定期内服)。
- 強い炎症は座薬・注射で対応可。
回復期(3日目~)
- 可能な範囲で少しずつ動く。
- 寝たきりは×。短時間の歩行で回復促進。
- 当院:徒手療法+物理療法を組み合わせて早期改善をサポート。
要注意(受診の目安)
- 発熱や夜間も続く激痛。
- 足の脱力・排尿排便障害。
- 高齢者の強い痛み/軽微な外傷後(圧迫骨折の疑い)。
→ 早めに受診を。
再発予防
- 重い物は膝を曲げて持ち上げる。
- 長時間の中腰・同一姿勢を避ける。
- 体幹トレーニング/日常の運動習慣。
- 体重管理。必要に応じコルセット。
正しい持ち上げ方(超要点)
- 近づく(荷物を体に寄せる)
- 膝・股関節を曲げてしゃがむ(背中はできるだけまっすぐ)
- 荷物は体の正面・近くで抱える
- 脚の筋力で立ち上がる
- 持ったままひねらない(足ごと向きを変える)
当院でできること
- 整形外科専門医/脊椎脊髄医が診察。
- 必要時レントゲン・MRIで鑑別(ヘルニア/圧迫骨折など)。
- エコーガイド下注射で痛み源にピンポイント。
- 理学療法士による再発予防リハ(体幹・股関節安定化、セルフケア指導)。
よくある質問
ヘルニアとの違いは?
症状が似ることあり。しびれ・筋力低下が強い場合は要精査。
自然に良くなる?
数日~2週間で軽快する例が多い。ただし再発率は高め。予防が大切。

執筆者中村 公一
院長 / 整形外科専門医
親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。
- 経歴
- 津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
- 保有資格
- 医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
- 所属学会
- 日本整形外科学会 / 日本関節病学会

