皮膚疾患全般を診療する科
当診療科は日本皮膚科学会が認定する皮膚科専門医である副院長が担当します。
主に保険診療の対象とされる皮膚疾患全般について診察、検査、治療を行っていきます。
赤ちゃんからご年配の方まで、皮膚に関するお悩みなら何でもお気軽にご相談ください。
当診療科での主な対象疾患
- 湿疹・接触性皮膚炎(かぶれ)
- 蕁麻疹
- アトピー性皮膚炎
- 尋常性ざ瘡(ニキビ)
- 白癬(水虫)
- 伝染性膿痂疹(とびひ)
- ヘルペス
- 尋常性疣贅(いぼ)
- 鶏眼・胼胝(魚の目・たこ)
- 乾癬
- 円形脱毛症
- 皮膚腫瘍(できもの) など
顔が赤い!!!
顔の赤みには下記以外に様々な病気が考えられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が診察を行います。津市で顔の赤みにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
接触皮膚炎(かぶれ)
接触皮膚炎とは、一般に「かぶれ」といわれるもので、何らかの原因物質に接触することで起こる皮膚の炎症です。原因物質の刺激によって起こる「刺激性接触皮膚炎」、アレルギー反応によって起こる「アレルギー性接触皮膚炎」、日光(紫外線)が関わる「光接触皮膚炎」などがあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が接触皮膚炎の治療を行います。津市で接触皮膚炎、肌のかぶれにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
接触した部分の皮膚に一致して赤い斑点(紅斑)、盛り上がり(丘疹)、水ぶくれ(小水疱)が現れたりします。かゆみも伴います。
原因
刺激性接触皮膚炎では、化学物質により皮膚が直接損傷されることで生じます。
アレルギー性接触皮膚炎では、化粧品、ニッケル・コバルト・クロムを含む装飾品、ゴム製品などによって皮膚炎を起こすようになります。
光接触皮膚炎では日光に当たった部分だけに皮膚炎を起こすようになります。
診断
詳しく病歴を聞くことですが、パッチテスト(貼付試験)を行うこともあります。
治療
- 原因となる物質を明らかにして、その物質との接触を避けます。(そのため日常生活のうえで、代わりの製品が必要になることがあります)
- 炎症を抑えるためにステロイド外用薬(塗り薬)を使用します。かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬を内服します。急性で症状が重い場合は、短期間、ステロイドを内服します。
尋常性ざ瘡(ニキビ)
にきびは痤瘡という皮膚の病気で、額、頬、口の周り、胸や背中などにできる皮疹のことをいいます。ほとんどの人が経験し、特に思春期によくみられます。この皮疹のできる主な原因は、ホルモンの作用による皮脂(毛穴から出る脂)の分泌の増加、毛穴の詰まり、アクネ菌という皮膚に存在する菌の増殖によります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療を行います。津市で尋常性ざ瘡(ニキビ)にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
毛穴に皮脂が詰まった症状(コメド:面皰)から、アクネ菌により炎症を起こして赤く腫れた症状(丘疹)、さらに膿をもつ症状(膿疱)があります。にきびを潰したりすると毛穴の周りの組織も壊れてしまい、にきび痕あととして残ることがあります。
診断
詳しく病歴を聞くことや皮疹の観察、炎症が強い場合は血液検査などを行う場合があります。
治療
- 面皰を改善する塗り薬や炎症を抑える抗菌薬の塗り薬を用います。症状が重い場合は抗菌薬の内服も行います。
- 皮膚を清潔に保ちます。洗顔の場合、刺激の少ない洗顔料を選び、洗いすぎに注意して適切な保湿を行います。
- 栄養バランスのよい食生活、ストレスや睡眠不足に注意して、規則正しい生活を心がけます。
酒さ
酒さは、眉間、頬や鼻などに赤みや毛細血管拡張が起こり(紅斑毛細血管拡張型)、にきびのような皮疹がみられるなど、顔にほてりを伴う皮膚の病気です。アジア人より欧米人で頻度が高く、中年以降の女性に多くみられます。紅斑毛細血管拡張型のほかに、小さな吹き出物や膿を伴うもの(丘疹膿疱型)、鼻の周りの皮膚が瘤のようになるもの(鼻瘤型)、目の周りにできるもの(眼型)があります。鼻瘤型は男性に多く、眼型では角膜炎、結膜炎、虹彩炎、強膜炎なども起こります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が酒さの治療を行います。津市で酒さにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
酒皶には、にきびと異なり面皰(毛穴に皮脂が詰まった状態:コメド)がありません。
診断
外観に基づきますが、病理組織検査が行われることもあります。
治療
- 外用薬(塗り薬)に加えて、テトラサイクリン系抗菌薬を内服します。
- 酒皶が悪化する要因として、紫外線、飲酒、香辛料、急な寒暖差、ストレスなどがいわれているので、これらを避けることが大切です。
脂漏性皮膚炎
皮脂の分泌が多い部位に常在菌のマラセチア属(カビ)が関与して湿疹ができます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が脂漏性皮膚炎の治療を行います。津市で脂漏性皮膚炎にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
頭皮、顔(眉間~眉毛、鼻唇溝)、耳、背中、胸、腋窩、股などに白いこな(鱗屑)や赤み(紅斑)が見られます。
乳幼児の脂漏性皮膚炎は、生後1ヶ月までに発生し、顔や髪の毛に黄色のカサブタができ、1歳までに自然軽快します。
思春期から成人以降は、頭皮や眉毛のフケが増加し、顔の特に額や鼻唇溝などが赤くなり、慢性化しやいです。
治療
- カビが原因の1つですので、抗真菌剤を処方しています。症状が強い場合は、ステロイド外用薬(塗り薬)を用いることもあります。
原因は皮脂ですので、汚れが落ちやすい石けん・ボディソープ・シャンプーを使って脂漏部位を清潔にするのが大切です。また、皮脂が増えない生活習慣が大切です。
体が赤い!!!
体の赤みには下記以外に様々な病気が考えられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が診察を行います。津市で体の赤みにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
手湿疹
手湿疹とは、頻回の手洗い、水仕事を行う人に起こるいわゆる『手荒れ』です。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が手湿疹の治療を行います。津市で手湿疹にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
何らかの物質が手の甲や手のひら、指先、爪の周りに接触することで、赤みのある腫れ(紅斑)や小さな水ぶくれ(小水疱)、かゆみ、ヒリヒリ感といった症状がみられます。慢性化すると皮膚が厚くなり、ひび割れなどが起こります。一般に男性より女性に多く、利き手によく起こります。
治療
- 手湿疹が重い症状になると日常生活に支障が出るので、重症化、慢性化しないように治療することが大切です。
- 炎症がある場合はステロイドの外用薬(塗り薬)を用い、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬を内服します。紫外線療法を用いることもあります(保険適応外になります)。
- 重い症状の場合は、短期間、ステロイドを内服することがあります。
汗疱・異汗性湿疹
汗疱・異汗性湿疹とは、手掌や足底に小水疱が多発する病気です。原因不明なことが多いですが、食品中に含まれる金属や歯科金属に対するアレルギーで生じることもあリます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が汗疱の治療を行います。津市で汗疱にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
手の平や指に多くの小水疱が突然生じ、やがて水疱が破れて皮膚の表面がフケのようにはがれかかった状態のようになります。かゆみを伴うことがあります。
治療
- 原因となる物質を明らかにして、その物質との接触を避け、保湿剤や保護手袋を用いたスキンケアを行います。(保護手袋自体が刺激になることがあるので、その使用時間を最小限にとどめ、またコットン手袋をその下に着用することで刺激を避けます)
- 炎症がある場合はステロイドの外用薬(塗り薬)を用い、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬を内服します。紫外線療法を用いることもあります(保険適応外になります)。
- 重い症状の場合は、短期間、ステロイドを内服することがあります。
虫刺症
ダニ、ノミ、蚊、アブ、ハチなどの虫刺されによる湿疹です。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が虫刺症の治療を行います。津市で虫刺症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
虫が皮膚を刺したり吸血することによって生じる皮膚の反応で、盛り上がったり(丘疹)、赤みのある腫れ(紅斑)や水ぶくれ(水疱)などが起こります。虫の分泌する成分や毒素に対する皮膚のアレルギー反応です。
治療
- 皮疹に対してステロイド外用薬(塗り薬)、かゆみには抗ヒスタミン薬の内服が主に用いられます。治りにくい場合はステロイドのテープを貼る場合があります。
予防
虫刺されの予防には肌の露出を少なくしたり、防虫スプレーも効果的です。
痒疹
激しいかゆみの紅斑や丘疹などができる皮膚の病気です。手足やお腹、場合によっては体中に現れます。1週間程度で治る急性のものから、数か月以上にわたって症状が続き硬いイボ(結節)のようになってしまう慢性のものまであります。一種のアレルギー反応と考えられ、急性の場合は虫刺され後に多く、慢性の場合は糖尿病、肝機能や腎機能障害、血液の病気などに伴うものや、アトピーの体質によるものなどが考えられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が痒疹の治療を行います。津市で痒疹にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
診断
特徴的な皮疹とその分布などに基づきます。糖尿病、肝機能や腎機能障害などに伴うことがあるので、血液検査を行うことがあります。
治療
- 皮疹に対してステロイド外用薬(塗り薬)、かゆみには抗ヒスタミン薬の内服が主に用いられます。治りにくい場合はステロイドのテープを貼ったりします。
- 痒疹は強いかゆみがありますが、掻くと症状が悪化するので患部を包帯やガーゼなどで覆い、掻かないようにすることも大切です。
白癬(水虫)
白癬(水虫)とは、皮膚糸状菌(白癬菌)というカビ(真菌)によって引き起こされる感染症のことです。白癬菌はケラチンというタンパク質を栄養源とするため、ケラチンが多く存在する皮膚の角質層や毛、爪などに感染します。
発症する部位によって呼び名が異なり、足白癬は「みずむし」、爪白癬は「つめみずむし」、股部白癬は「いんきんたむし」、体部白癬は「ぜにたむし」、頭部白癬は「しらくも」という俗称が使われます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が白癬(水虫)の治療を行います。津市で白癬(水虫)にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
感染する部位によって異なります。足白癬では、足の指の間が白くふやける「趾間型」、足の裏やかかとがカサカサになる「角質増殖型」、足の裏や指の間に小さな水ぶくれができ、かゆみを伴う「小水疱型」があります。爪白癬では爪が白っぽくなります。体部白癬では、かゆみを伴い、体や腕などに環状の赤く盛り上がる発疹ができたりします。
白癬菌は温かく湿った環境で増殖しやすく、特に靴を履くことから足に感染するケースが多く、日本人の5人に1人は足白癬にかかっているといわれます。
診断
皮膚の症状から白癬を疑うことは容易ですが、診断を確定するためには皮疹の角質や毛、爪を採取し、KOH直接顕微鏡検査を行います。糸状菌の種類によっては感染対策が必要になるので、その場合は培養検査も行います。
治療
- 足白癬や体部白癬では、基本的に抗真菌薬の外用療法を行いますが、角質増殖型の足白癬には経口抗真菌薬を併用することがあります。皮疹がみられない部分にも白癬菌が存在することが多いので、外用抗真菌薬は皮疹の部分より広めに使用します。皮疹が消えても1か月ほどは使用します。
- 爪白癬や頭部白癬では、経口抗真菌薬を使用します。
全身
蕁麻疹
じん麻疹とは、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり(膨疹)、かゆみを伴い、通常数時間から24時間以内に消える皮膚の病気です。7割以上のじん麻疹は原因が明らかではありません。原因不明で生じるタイプと特定の刺激によって生じるタイプ、息苦しくなったり腹痛が起こるタイプもあります。
多くの場合、感染、食物、疲労、ストレスなどの因子が症状を悪化させることが知られています。
血管性浮腫では、かゆみはありませんが、目の周りや唇などに突然浮腫が起こり、2~3日続きます。症状が重い場合は、強い腹痛や気道の浮腫によって呼吸困難になることもあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が蕁麻疹の治療を行います。津市で蕁麻疹にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
診断
通常数時間から24時間以内に消える特徴的な皮疹と詳しく病歴を聞くことです。
治療
- 明らかな誘因がないじん麻疹では、非鎮静性(眠気や倦怠感などの副作用が起こりにくい)の抗ヒスタミン薬が治療の中心です。
- 特定の刺激によって誘発されるじん麻疹では、刺激を回避し、非鎮静性の抗ヒスタミン薬を用います。
- 症状が激しく、速やかに症状を鎮める必要がある場合は、短期間、ステロイドを併用します。また、症状のコントロールが難しく治りにくい場合には生物学的製剤という薬を用いることもあります。
アトピー性皮膚炎
かゆみのある皮膚炎(湿疹)が現れ、症状が悪くなったりよくなったりを繰り返す病気で、発症に「アトピー素因」が深く関係しています。
アトピー素因とは、本人や家族にアレルギー性の病気があり、アレルギーと関係のあるIgE抗体という免疫物質をつくりやすい体質のことをいいます。
皮膚には、外界から体内への刺激や異物の侵入を防ぎ、体の水分が逃げないようにする役割があり、これをバリア機能といいます。このバリア機能が低下して炎症が起こりやすくなり、乾燥肌になりやすいこともアトピー性皮膚炎の特徴です。
多くは乳幼児期や小児期に発症し、成長とともに治っていく傾向にありますが、大人になっても治らず、また一度治っても再発することがあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医がアトピー性皮膚炎の治療を行います。津市でアトピー性皮膚炎にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
皮膚が赤くなる、小さいブツブツができる、カサカサむける、かさぶたができる、などのかゆみのある湿疹が体の左右対側性(左右とも似た部位)に現れます。顔、耳や首回り、わきの下、ひじの内側や外側、ももの付け根、ひざの裏側などにみられます。
悪化させる要因としては、汗、ダニ、カビ、ほこり、ペットの毛やフケ、洗剤、化粧品などのほか、ストレス、睡眠不足などもあります。
診断
問診、身体診察のうえ、血液検査などが行われます。かゆみのある湿疹が、左右対側性に、慢性的に繰り返して現れ、ほかの皮膚炎ではないとわかれば、アトピー性皮膚炎と診断されます。
治療
- 薬物療法、スキンケア、悪化要因の対策が治療の基本です。
- 薬物療法では、かゆみに対して抗アレルギー薬の内服を行い、皮膚炎に対しては主にステロイド外用薬を用います。症状によってはタクロリムス外用薬が用いられることがあります。
- スキンケアには保湿外用薬を使用し、また石けんはなるべく防腐剤や着色料、香料の入ってないものが勧められます。
- 悪化要因であるダニ、カビ、ほこり、ペットの毛などの対策には、こまめな掃除、換気など室内環境を整えることが重要です。
皮膚掻痒症
皮膚にかゆみの原因となる発疹がないにもかかわらず、かゆみを感じる病気です。
陰部や肛門の周りなど限られたところがかゆくなるもの(限局性)と、全身がかゆくなるもの(汎発性)があります。限局性のかゆみは、カンジダ感染や尿の刺激が原因になることがあります。汎発性のかゆみは、多くは加齢による皮膚の乾燥(ドライスキン)によって起こりますが、糖尿病や腎臓・肝臓の病気、血液の病気、がんなどに伴って起こる場合もあります。また、妊娠や薬に伴う場合もあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が皮膚掻痒症の治療を行います。津市で皮膚掻痒症にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
たんに「皮膚がかゆい」というだけにとどまらず、「ムズムズする」「体の奥からかゆみが湧いてくる」「突然かゆみが襲ってくる」などさまざまな症状があります。
診断
さまざまな病気に伴ってかゆみが起こる場合も少なくないので、血液検査などを行い原因となる病気があるかどうか調べます。
治療
- 原因となる病気がある場合は、まずその治療を行います。
- 効果は限られますが、かゆみに対して抗ヒスタミン薬を内服します。また、ドライスキンの場合は保湿外用薬(塗り薬)による保湿を行います。引っ掻いて皮膚炎がみられる場合は、ステロイド外用薬を使用することもあります。
- 日常生活での指導つまり入浴時、熱い湯や強めのシャワー、石鹸の使いすぎ、不十分なすすぎ、タオルによる体のこすりすぎなどを行わないように指導します。
疥癬
疥癬とは、ヒゼンダニという体長0.4mmほどの小さなダニが皮膚の角質層に寄生・産卵しかゆみを伴う病気です。肌と肌が直接触れることで感染し、また疥癬の人の衣類や寝具などに触れると感染することがあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が疥癬の治療を行います。津市で疥癬にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
1~2か月の潜伏期間を経て、腋わきの周りやお腹、外陰部や手指の間などに皮疹がみられます。また手首や手指の間に疥癬トンネルと呼ばれる細く数mmの線状の皮疹もみられます。かゆみが強く、特に夜間に強くなるのが特徴です。
がんなど免疫機能が低下している場合は重症化し、皮膚がざらざらして厚いかさぶたがついたような角化型疥癬になることがあります。通常の疥癬はダニ数十匹以下の寄生ですが、角化型では100万匹以上が寄生するため、感染力が強く、個室隔離が必要になります。
診断
疥癬では、皮膚の角質層から直接顕微鏡検査でヒゼンダニやその卵を確認します。
治療
- 疥癬の治療では、ヒゼンダニを駆除するための飲み薬か塗り薬を使用します。角化型ではこれらを併用します。かゆみには抗ヒスタミン薬を使用します。
痛い!!!
皮膚の痛みには下記以外に様々な病気が考えられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が診察を行います。津市で皮膚の痛みにお悩みの方はお気軽にご相談ください。
単純疱疹(ヘルペス)
単純ヘルペスウイルスによって、皮膚や粘膜に小さな水ぶくれ(小水疱)やびらん(ただれ)が起こる病気です。顔面、口や唇、殿部(おしり)、性器などにみられます。
単純ヘルペスウイルスは、いったん感染すると神経節に潜伏し、かぜ、紫外線、疲労、性交などの刺激やストレス、免疫の働きの低下などで活性化しヘルペス(疱疹)を発症します。
2つの型に分類され、1型は顔面、特に口や唇に発症し、2型は殿部などの下半身、特に性器に再発を繰り返します。感染力が強く、患部に触れることで感染します。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が単純疱疹の治療を行います。津市で単純疱疹にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
診断
病歴を聞き患部をチェックすることですが、必要に応じて擦過して検体を採取するTzanck(ツァンク)試験やウイルス抗原検査などを行います。
治療
- ウイルスの増殖を抑制するため抗ウイルス薬の早期の内服が治療の基本です。症状が重い場合は抗ウイルス薬の点滴を行います。症状がごく軽い場合には抗ウイルス薬の外用薬(塗り薬)を用いることもあります。
- ヘルペス症状が現れているときは体の抵抗力が落ちているので、治療中は安静に過ごしましょう。
- 患部に触れると感染のリスクが高まるので、手洗いを徹底しましょう。
- 日光(紫外線)がヘルペスを誘発することがあるので、日焼け止めや日傘・帽子などで紫外線対策を心がけましょう。
帯状疱疹
子どもの頃に水ぼうそう(水痘)として感染した水痘・帯状疱疹ウイルスが、長い間神経節に潜伏し、加齢や疲労、ストレスなどで免疫の働きが低下したことによって再び活性化する病気です。50歳以上によくみられますが、若い人が発症することもあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が帯状疱疹の治療を行います。津市で帯状疱疹にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
体の左右どちらか一方に急にズキズキした痛みが起こり、続いて赤みのある腫れ(紅斑)、水ぶくれ(水疱)が帯のように現れます。胸、背中、お腹によくみられ、顔面、特に目の周りに発症することもあります。
そのほか、発熱や頭痛がみられることがあります。また、結膜炎や角膜炎、耳鳴りや難聴などの目や耳の症状、顔面神経麻痺を引き起こすことがあります。握力の低下や、高齢の男性では排尿困難になることもあります。
通常、皮膚症状が治まると痛みも消えますが、帯状疱疹後神経痛といってピリピリするような痛みが長い間残ることがあるので早期の診断・治療が重要です。
診断
その特徴的な症状に基づきます。診断を確定する検査としてウイルス抗原検査があります。
治療
- 早期の抗ウイルス薬の使用と痛みの対策が治療のポイントです。抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑えて急性期の皮膚症状や痛みを和らげ、治るまでの期間を短縮します。また、痛みが強い場合は必要に応じて消炎鎮痛薬を使用します。
- ほかの人に感染することはありませんが、水痘の予防接種を受けていない子どもに感染して水痘を発症する場合があるので、子どもとの接触は控えましょう。
- 十分な睡眠と栄養を摂り、安静を心がけましょう。また、患部は冷えると痛みが強くなり、長引く場合が多いので暖かく過ごしましょう。
皮膚感染症
蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、皮膚とそのすぐ下の組織に生じる、広がりやすい細菌感染症です。 この感染症の最も一般的な原因はレンサ球菌またはブドウ球菌です。
症状
足の皮膚に最もよく生じますが、体のどの部分にも発生します。通常は、片手や片脚など、体の片側だけに生じます。
最初に現れる症状は、感染部の皮膚の発赤、痛み、圧痛です。これらの症状は、細菌そのものと、感染から体を守ろうとする体の反応の両方によって生じます。感染部の皮膚は熱をもって腫れ、オレンジの皮のように、細かいあばたができたように見えます。感染部の皮膚に液体で満たされた大小の水疱ができることもあります。患部の境目ははっきりしません。大半は軽症ですが、人によっては発熱、悪寒、頻脈、頭痛、低血圧、錯乱などがみられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が蜂窩織炎の治療を行います。津市でた蜂窩織炎にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
診断
感染部の外観と患者の症状に基づいて下されます。
血液検査で炎症の程度を調べます。時には膿、組織のサンプルを調べて原因菌を確認する検査(培養検査と呼ばれます)を行います。
治療
- 細菌感染が起きているため、まず抗菌薬を投与します。症状が軽い場合は内服で十分ですが、重い場合には点滴が必要になります。
鶏眼(魚の目)・胼胝(たこ)
鶏眼と胼胝は慢性的、反復的な圧迫や摩擦などの物理刺激によって生じる非炎症性の角化症です。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医がたこ・魚の目の治療を行います。津市でたこ・魚の目にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
胼胝(たこ)は皮膚が単に分厚くなるだけであまり痛くありません。鶏眼(魚の目)は角質がくさび型に分厚くなり、体重をかけると針が刺さったかのように痛くなります。
治療
- 基本的には患部を削ったり、くり抜きを行います。
- 原因となる靴やハイヒールを避けるように生活指導を行います。
- サリチル酸ワセリンなど角質を軟化する薬を使用します。
その他!!!
皮膚の病気には下記以外に様々な病気が考えられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が診察を行います。津市で皮膚にお悩みの方はお気軽にご相談ください
皮膚がん
・皮膚は表皮、真皮、その下に皮下脂肪があります。
皮膚がんとは、皮膚にできる悪性腫瘍(悪性のできもの)のことで、さまざまな種類があります。
悪性度の高い皮膚がんとして「悪性黒色腫(メラノーマ)」が知られていますが、そのほか「基底細胞がん」「有棘細胞がん」「乳房外パジェット病」などがあります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が皮膚腫瘍の治療を行います。津市で皮膚腫瘍にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
「基底細胞がん」は表皮の基底細胞層にできる皮膚がんで、紫外線の影響が大きいといわれ、多くは青黒く表面に光沢のある硬い膨らみ(結節)で、潰瘍になることもあります。日本人に最も多くみられる皮膚がんで、転移はまれです。
「有棘細胞がん」は表皮の有棘細胞層にできる皮膚がんで、これも紫外線の影響が大きく、やけど、けがからできることもあります。表面にびらん(ただれ)などを伴う赤い色の腫瘤で、潰瘍になることもあります。紫外線の刺激から生じる「日光角化症」は有棘細胞がんの前段階の病変です。また「ボーエン病」も有棘細胞がんの一種です。
「乳房外パジェット病」は、汗腺のある外陰部や肛門、腋わきの下などにできる表皮内がんです。赤くて湿った病変で、かゆみを伴うことがあります。
「悪性黒色腫(メラノーマ)」は早い段階では痛みやかゆみなどの自覚症状はほとんどなく、一般に左右非対称の不規則な形、輪郭が不明瞭で不均一、色に濃淡がある、やや大きい(長径が6mm以上)、表面が隆起しているなどの特徴があります。
診断
ダーモスコピー(ダーモスコープという皮膚を調べる機器を用いた検査)、皮膚生検(皮膚病変を一部採取して組織を調べる検査)、画像検査などが行われます。
治療
- 皮膚がんの種類や進行状況などによって治療法は異なりますが、基本的には手術により病変部を切除します。術後の皮膚欠損に対しては、植皮(皮膚の移植)などの再建手術が行われます。手術ができない場合や転移がある場合は、薬物療法、放射線療法が行われます。
乾癬
皮膚にはっきりした赤い発疹が多数みられ、その表面に銀白色の厚くなった角質(鱗屑)が付着する慢性の病気です。頭皮や髪の生え際、肘、膝、臀部(おしり)、大腿部(ふともも)など外部から刺激を受けやすい部位によくみられ、爪にもみられます。約半数にかゆみを伴います。感染症ではないのでほかの人にうつることはありません。
・遺伝的素因と環境要因によって発症するといわれ、日本人の有病率は約0.4%、男女比は2:1で男性に多い傾向があります。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が乾癬の治療を行います。津市で乾癬にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
鱗屑が蝋ろうのように白く簡単にはがれる蝋片現象、鱗屑をはがし続けると点状に出血するアウスピッツ現象、皮疹のない部位に刺激を加え続けると皮疹が新たにできるケブネル現象などがあります。
最近ではメタボ(メタボリックシンドローム)との関連があるといわれ、糖尿病、高血圧、肥満などを伴っているケースもあります。
診断
皮膚生検を行うことがあります。
・関節症状を伴う場合は関節リウマチとの区別が必要なため、血液検査、X線撮影、関節エコー、MRIなどを行います。(当院では整形外科専門医も在籍しています)
治療
- 治療の目標は、皮疹の改善、関節症状の改善(関節症性乾癬の場合)、生活の質(QOL)の向上です。
外用療法(塗り薬)、光線療法、内服療法(飲み薬)、生物学的製剤に分けられ、これらを1つあるいは複数併用して行われます。治療の選択は、重症度、病型、関節炎の有無、患者希望などを考慮して行われます。 - 外用療法ではステロイドやビタミンD3の外用薬(塗り薬)が用いられ、最近ではこれらの配合薬も使用されています。光線療法は外用療法や内服療法との併用が効果的です。症状が重い場合には生物学的製剤という薬も用いられます。
円形脱毛症
診断
脱毛症状に加えてダーモスコピー所見、牽引試験、抜毛試験、皮膚生検などから診断される。
治療
- 治療選択は脱毛部位の範囲、病勢(急性期、慢性期)などから選択される。ステロイド局所注射、局所免疫療法、ステロイド外用薬が推奨されるが、病勢に応じてステロイドパルス療法、ステロイド内服なども選択される。
多汗症
人間の身体は、暑さや運動で体温が上がりすぎないよう、汗の蒸発とともに熱を発散させるようにできています。精神的な緊張やストレスによっても、発汗は促されます。このように、汗をかくのは普通のことです。しかしその量が異常な場合、「多汗症」を疑わなければなりません。症状があらわれやすいのは、手の平や足の裏、ワキの下、額など、汗腺が密集している部位です。思春期から中年世代までの、社会的活動が盛んな年代に多く見られます。男女の比率はほぼ同等です。多汗症は、「原発性多汗症」と「続発性多汗症」とに分けられます。原発性多汗症は、明らかな原因が存在しないものです。続発性多汗症は、何らかの病気や使用している薬によって引き起こされるものです。そのため、原因となる病気を先に治療する必要があります。
多汗症は、症状が気になる範囲や年齢や基礎疾患によって治療に使用する薬剤を選んでいくことが良いです。
- ワキ汗の場合:まず保険適応のエクロックゲルやラピフォートワイプの使用をお勧めします。効果不十分の場合、塩化アルミニウムローションやボツリヌストキシン注射(保険適応外)を行うことができます。
- 手汗の場合:まず保険適応のアポハイドローションの使用をお勧めします。効果不十分の場合、塩化アルミニウムローション(20%または50%)を紹介しております。
- 顔面・頭部の汗の場合:保険適応の薬剤が無いため、ボツリヌストキシン注射(保険適応外)を行うことが多いです。塩化アルミニウムローションを使用することもありますが、顔のかゆみや被髪部の塗りにくさから、好まれない方が多いです。
- 全身の汗の場合:プロ・バンサインという内服薬が保険適応となっております。ただし、閉塞隅角緑内障や前立腺肥大の方、重篤な心疾患の方は使用してはいけません。特に40歳以上の方が使用する際には、念のため、眼科で緑内障の有無をチェックすることを推奨しています。また、眼の調節障害、眠気を起こすことがあるので、本剤投与中の患者さんは、自動車の運転等危険を伴う機械の操作は行えません。加えて、全身の発汗が抑えられると体温を下げる機能も低下するため高温の環境下で過ごす場合、熱中症のリスクが高くなるため使用を控えた方がよいです。
エクロックゲル(腋窩のみ)ラピフォートワイプ(腋窩のみ)アポハイドローション(手掌のみ)という保険適応の薬剤を処方しております
こどもの皮膚病!!
こどもの皮膚病には下記以外に様々な病気が考えられます。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が診察を行います。津市でこどもの皮膚病にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
尋常性疣贅(いぼ)
ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症します。小さな傷などにHPVが侵入することで発症するようになります。若い世代にみられやすく、皮膚の全てに発症の可能性がありますが、手のひら、足底、顔、首の周りなどで起きやすいです。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が尋常性疣贅の治療を行います。津市で尋常性疣贅にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
足の裏に発生するほぼ真っ平ないぼの足底疣贅、足の裏や手のひらに発生する盛り上がりがあって発赤や痛みなどもあるミルメシア、細長い形の皮膚の盛り上がりが形成される糸状疣贅のほか、点状疣贅(主に足の裏に白色で小さくザラザラした点状のいぼができる)や色素性疣贅(色素沈着による黒イボ)があります。自覚症状は出にくいとされ、大半は数mm~1cm程度です。
治療
- いぼは良性の腫瘍ではありますが、放置を続けると増える可能性もあるので除去による治療を行うことが多いです。この場合、液体窒素による凍結療法が多いです。治療中や治療後に痛みが出ます。また1回で除去されることはないので週1回か、隔週に1回のペースで数ヵ月程度は通院することになります。このほかヨクイニン(漢方薬)の内服などもあります。
伝染性軟属腫(水いぼ)
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)が皮膚や粘膜に感染してできると言われております。このウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)はこれまで200種類以上の型が見つかっており、ウイルスの種類でイボの形や性質、感染する場所が違います。
中村整形外科皮フ科では、皮膚科専門医が伝染性軟属腫(水いぼ)の治療を行います。津市で伝染性軟属腫(水いぼ)にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
症状
直径数mmから5mmくらいのツルツルした光沢のある皮膚の小さな盛り上がりが全身どこにでもできます。
治療
- 水いぼは保険診療だけで加療するのは難しい疾患です。取り方ですが、近年では、水いぼが消えるクリーム(注:保険適用外、自費になります)の外用が基本方針となり、水いぼを物理的に摘出することは激減しました。水いぼの摘出については水いぼを取る専用のピンセットを使って摘まみ取るのが基本です。水いぼの中心はよく見ると少し凹んでおり、ここに水いぼのウイルスの塊がありますからこの塊の部分をピンセットで摘まんで押し出すという処置を行います。かなり痛い処置であるために、患児本人が希望する場合のみ処置することしており、患児が嫌がる場合は水いぼの摘出処置は行っておりません。
伝染性膿痂疹(とびひ)
夏場に多い皮膚感染症です。
症状
鼻の穴周辺のびらんから始まることが多く、虫刺され、湿疹(特にアトピー性皮膚炎)、汗疹、怪我などをかいているうちに黄色ブドウ球菌に感染し発症します。
治療
- 基本的には抗生物質をつかいます。面積が小さい場合は塗り薬を用います。
とびひの面積が広い場合は、のみ薬が有効です。
おむつかぶれ
おむつ着用部に発生する皮膚炎です。おむつの中だけでなく、肛門や陰部などの排泄物の刺激を受けやすい部位に一致して皮膚炎ができることが多いです。
乾燥肌
皮膚のバリア機能が低下して、からだの中の水分が外に逃げやすく、からだの中に外からダニやバイ菌の成分が入りやすくなった状態です。子どもの乾燥肌を放置すると、アトピー性皮膚炎を発症する原因になってしまいます。
逆に、アトピー性皮膚炎のリスクが高い赤ちゃんに対して、生後すぐに保湿剤を塗り始めると将来のアトピー性皮膚炎の発症が予防できることが知られています。また、いったん治ったアトピー性皮膚炎の再発防止に保湿剤が有効であることも判明しています。抗がん剤の副作用である皮膚炎(手足症候群)は、保湿剤によるスキンケアで発症が予防できます。このように、乾燥肌は、その後の皮膚炎に進展する前に、保湿剤でしっかり治療することが大切です。