ブログ

Blog

ヘバーデン結節の痛みが改善しない方へ|原因・対処法・受診の目安

ヘバーデン結節の痛みが改善しない方へ|原因・対処法・受診の目安

「指先の関節(第1関節)が腫れて痛い」
「しばらく様子を見たけど、なかなか良くならない」
そんなときに疑われる代表的な疾患のひとつが ヘバーデン結節です。

ヘバーデン結節は、指先の関節(DIP関節)が変形性関節症(OA)のように変化していくことで、痛み・腫れ・赤み・変形が出ることがあります。
この記事では、患者さんが不安になりやすい「改善しない痛み」に焦点を当てて、原因と対処法、受診のタイミングを整理します。


ヘバーデン結節とは?(痛む場所の特徴)

ヘバーデン結節で症状が出やすいのは、指先の第1関節(DIP関節)です。

  • 指先の関節が腫れる
  • 赤み・熱っぽさが出ることがある
  • つまむ、ひねる、押す動作で痛い
  • コブのような膨らみ(結節)や変形が目立ってくる

痛みの感じ方は個人差があり、経過のどこで強くなるかも一定ではありません。


「痛みが改善しない」よくある理由

ヘバーデン結節の痛みが長引くとき、背景に次の要素が重なっていることが多いです。

1) “使いながら治そう”としている

指先は家事・仕事で酷使されがちです。
痛いのに使い続けると、炎症が落ち着くきっかけを作りにくくなります。

2) 急性の炎症期が続いている

腫れや赤みが強い時期(炎症期)は、痛みが強くなりやすいです。
この時期は「無理して動かす」より、負担を減らす工夫が重要です。

3) 痛みの原因が“ヘバーデンだけ”ではない

親指の付け根(母指CM関節症)や腱鞘炎、ガングリオンなど、手指には似た症状の疾患が複数あります。自己判断で長引かせないためにも、診察で整理する価値があります。


自宅でできる対処(まずここから)

ヘバーデン結節の基本は「関節を守りながら痛みを減らす」です。

1) 指先の負担を減らす(関節保護)

  • ペットボトルや瓶のフタは、道具(オープナー)を使う
  • つまむ動作を減らし、手のひら全体で持つ
  • 指先で強く押す動作(スマホ長時間、雑巾しぼり等)を減らす

2) テーピング/簡易固定

痛い関節が動きすぎると炎症が長引きます。
「使わざるを得ない」日は、テーピングや固定で負担を分散させる方法があります。

3) 外用薬(塗り薬)を優先する

手指の痛みには、まず外用薬(塗り薬)で炎症を抑え、必要に応じて内服や注射を検討する流れが一般的です。


健康保険適応の治療(保存療法が中心)

ヘバーデン結節は多くの場合、まず保存療法から検討します。

薬(外用・内服)

痛みや炎症を抑える目的で使用します(体質や併存症により選択)。

関節内ステロイド注射(急性期など)

急性期の強い炎症・痛みに対して、少量の関節内ステロイド注射が検討されることがあります。
(適応・頻度・副作用は診察で判断します)

手術(強い変形・生活支障が大きい場合)

保存療法で改善が乏しく、変形が高度で生活に支障が大きい場合は手術が検討されますがまれです。


受診の目安(この場合は早めに相談を)

次に当てはまる場合は、我慢せずに相談してください。

  • 腫れ・赤み・熱感が強い(炎症が強そう)
  • 夜間痛が強い/痛みで眠れない
  • 指の変形が急に目立ってきた
  • 2〜4週間以上、痛みが落ち着かない
  • 仕事・家事に支障が大きい
  • ほかの病気(腱鞘炎、親指付け根の痛み等)も疑わしい

当院での診療の流れ(例)

  1. 診察(痛みの部位・経過・生活で困る動作の確認)
  2. 必要に応じて画像評価
  3. 保存療法(固定・外用・生活指導・注射など)の提案
  4. 改善が乏しい場合、他の選択肢も含めて相談

(当院のご案内)動注治療のご相談について(自由診療)

ヘバーデン結節の痛みが長引くケースでは、状態により治療選択肢を広く検討することがあります。
当院では、診察で適応を判断したうえで 動注治療(自由診療) の相談も可能です。

  • まずは診察で「ヘバーデン結節かどうか」「炎症の程度」「他の原因の併存」を整理します
  • 治療内容・費用・リスクを説明し、同意のもと実施します
  • 効果には個人差があり、すべての方に適するわけではありません

👉 動注治療の詳細・料金・注意点はこちら


よくある質問

Q. 放っておくと治りますか?
A. 痛みの強さは波があることがありますが、放置で良くならない場合もあります。負担を減らす工夫や治療で痛みが軽くなるケースもあるため、つらい場合は相談がおすすめです。

Q. テーピングは意味がありますか?
A. 痛い関節を安静に保つ(動きすぎを抑える)という意味で、テーピング・固定が役立つことがあります。


まとめ

  • ヘバーデン結節の痛みが改善しない原因は「使い過ぎ」「炎症期の遷延」「別の病気の併存」などが多い
  • まずは 負担軽減(関節保護)+固定/テーピング+外用薬 を軸に考える
  • 動注治療という新しい治療により痛みが軽減することもある
  • 強い腫れや赤み、生活支障が大きい場合は早めの受診を
中村 公一

執筆者中村 公一

院長 / 整形外科専門医

親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。

経歴
津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
保有資格
医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
所属学会
日本整形外科学会 / 日本関節病学会