長時間の映画鑑賞で腰痛が悪化?整形外科医が教える予防と対策

いま話題の映画『国宝』。上映時間は約3時間と長丁場で、多くの方が「観たいけど腰が心配…」と感じているのではないでしょうか。実際に映画館で長時間座っていると、腰痛が悪化する方が続出しています。今回は、整形外科の立場から「映画館で腰を守るコツ」をご紹介します。
なぜ映画館で腰が痛くなるのか?
- 同じ姿勢が続く
腰や背中の筋肉が緊張しっぱなしになり、血流が悪化します。 - 椎間板への圧迫
座っているときは立っているときよりも椎間板に負担がかかります。 - 椅子の形状の影響
映画館の椅子は柔らかいものが多く、骨盤が後ろに傾きやすく、腰に負担が集中します。
腰痛を防ぐための工夫
- ランバーサポート(腰当て)を持参
タオルを丸めて腰の後ろに当てるだけでも効果的。 - 座席の選び方
端の席なら立ち上がって軽くストレッチしやすい。 - 足を組まない
骨盤が歪んで腰痛が悪化しやすくなります。 - 休憩時間にストレッチ
上映前後は腰を反らすストレッチを取り入れましょう。 - 座席の選び方
端の席なら立ち上がって軽くストレッチしやすい。
こんな腰痛には注意!
- 足のしびれを伴う腰痛
- 夜眠れないほどの強い痛み
- 咳やくしゃみで悪化する腰痛
こうした症状がある場合は、単なる「座りすぎ腰痛」ではなく、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の可能性もあります。早めの整形外科受診をおすすめします。
まとめ
映画『国宝』のように長時間の上映を楽しむには、ちょっとした姿勢の工夫と準備が大切です。
腰痛とうまく付き合いながら、大作映画を存分に楽しんでください。

執筆者中村 公一
院長 / 整形外科専門医
親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。
- 経歴
- 津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
- 保有資格
- 医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
- 所属学会
- 日本整形外科学会 / 日本関節病学会