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急な腰痛、もしかして「尿管結石」かも?整形外科との違いとは

急な腰痛、もしかして「尿管結石」かも?整形外科との違いとは

「突然、片側の腰に激痛が…」「動いても、じっとしていても痛い」
そんな経験をされたことはありませんか?
整形外科では腰痛の患者さんを多く診察しますが、まれに整形外科的な腰痛ではない疾患が隠れていることもあります。その一つが「尿管結石」です。

■ 尿管結石とは

尿管結石とは、腎臓でつくられた尿の通り道である「尿管」に石(結石)が詰まることで、強い痛みを引き起こす病気です。結石が尿管をふさぐことで、腎臓からの尿の流れがせき止められ、腎盂の内圧が高まり、強い痛みを感じます。

■ いつ起こりやすい?

尿管結石は、脱水傾向になりやすい梅雨時から夏にかけて多く見られます。
発汗によって体内の水分が失われ、尿が濃縮されやすくなるためです。特に早朝(起床時)は長時間の水分摂取がないため、結石による症状が出やすい時間帯とされています。

■ 症状の特徴

  • 急に始まる片側の腰~背中の激痛
  • 同時に吐き気・嘔吐を伴うことも
  • 血尿が出る場合もあります
  • 痛みが「波のように強弱を繰り返す」のも特徴です

■ 整形外科的な腰痛との違い

整形外科で診る腰痛は、多くが動作により痛みが増すのが特徴です。
一方、尿管結石の痛みは姿勢を変えても楽にならないことが多く、じっとしていても激痛が続くことがあります。また、発熱や排尿時の違和感など泌尿器症状がある場合は、整形外科的疾患ではない可能性があります。

■ どこに受診すべき?

当院では、問診・診察に加えて尿検査を実施し、尿潜血の有無を確認することで、尿路結石の可能性を見極めています。症状や検査結果に応じて、適切な専門科(泌尿器科や内科)へのご紹介も行っておりますので、「この痛み、どこで診てもらえばいい?」と迷ったときは、まずご相談ください。


まとめ

腰痛と一言でいっても、整形外科的な原因ばかりではありません。急な激しい痛みや血尿、吐き気を伴う場合には「尿管結石」など、他の疾患を考える必要があります。
当院では患者さまの症状を丁寧に問診し、必要に応じて他科へのご紹介も行っています。「この痛み、どこで診てもらえばいいの?」と迷った時は、まずはご相談ください。


【津市の整形外科】中村整形外科皮フ科

🏥所在地:三重県津市半田206-1
📞電話番号:059-269-5515
📅WEB予約:https://nakamuracl.reserve.ne.jp/sp/index.php?

中村 公一

執筆者中村 公一

院長 / 整形外科専門医

親切・思いやりの心を大切にし、整形外科の専門知識を活かして地域の皆様の健康を支えたいと考えております。お気軽にご相談ください。

経歴
津高等学校 卒業 / 富山大学薬学部 卒業 / 富山大学医学部 卒業 / 三重大学大学院医学系研究科 修了 / 三重大学附属病院 /名張市立病院 / 松阪市民病院 / 函館共愛会病院 / おおすが整形外科 / 元八事整形外科・形成外科 / ひのとり整形在宅クリニック など
保有資格
医学博士 / 日本整形外科学会認定 整形外科専門医 / 日本整形外科学会認定 リウマチ医 / 日本整形外科学会認定 スポーツ医 / 日本整形外科学会認定 リハビリテーション医 / 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医 / 日本関節病学会 Coolief 疼痛管理用高周波システム講習プログラム 修了 / 日本医師会認定 産業医 / 身体障害者福祉法指定医 / 難病指定医
所属学会
日本整形外科学会 / 日本関節病学会