～ヘバーデン結節・ブシャール結節とは～

「最近、指先が腫れてきた」「第一関節が痛い」「指が曲がってきた」——そんな症状でお困りではありませんか？
それは、ヘバーデン結節やブシャール結節と呼ばれる、指の関節の変形かもしれません。

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ヘバーデン結節・ブシャール結節

• ヘバーデン結節：指の第一関節（DIP関節）に生じる変形性関節症で、関節の腫れや痛み、骨の出っ張り、変形を伴うことがあります。
• ブシャール結節：指の第二関節（PIP関節）に起こる同様の関節変形です。

これらは特に更年期以降の女性に多くみられ、両手の複数の指に同時に生じるのが特徴です。

主な症状

• 関節の腫れ・赤み・痛み
• 関節の出っ張り・変形
• 朝や長時間の作業後のこわばり
• 関節の動かしにくさ・可動域の制限
• 水ぶくれのような膨らみ（粘液嚢腫）ができることもあります

原因は？

明確な原因は解明されていませんが、次のような要因が関与していると考えられています。

• 加齢や関節軟骨の摩耗
• 女性ホルモン（エストロゲン）の低下
• 遺伝的要素
• 指の使いすぎ（パソコン作業、家事、楽器演奏など）

検査について

• 問診・視診・触診により、症状や変形の程度を確認します
• レントゲン検査で、関節の隙間の狭小化や骨棘（骨のとげ）などを評価します

治療法は？

ヘバーデン結節・ブシャール結節は根本的に治すことは難しい疾患ですが、痛みの軽減や進行の抑制は可能です。

保存的治療（手術を行わない治療）

• 消炎鎮痛薬（内服・外用）
• 装具療法（テーピング、指用サポーターなど）
• 温熱療法（血流を促進して痛みを和らげます）
• サプリメント（エクオールなど、更年期対策を含む）
• 漢方薬（桂枝加朮附湯など体質に合わせて処方）

※関節の炎症が強い場合には、一時的にステロイド注射を行うこともあります。

最新治療法：簡易動注療法とは？

従来の保存的治療では、関節内の炎症を完全に抑えきれず、長年にわたって指の痛みに悩まされている患者さまが非常に多いのが現状です。

そこで当院では、これまでの治療で十分な効果が得られなかった方に対して、2025年7月より「簡易動注療法」の導入を予定しています。

この治療法は、指の関節に存在する「もやもや血管（異常な新生血管）」に注目した新しい痛みの治療です。
この「簡易動注療法」は、OKUNO CLINIC.院長・奥野祐次先生が開発された治療法であり、全国の医療機関で徐々に広がりを見せています。

治療では、超音波検査を用いて血流異常のある部位を正確に確認し、そこへ薬剤を注入することで、異常血管（もやもや血管）を消失させ、痛みや腫れの改善を図ります。

簡易動注療法の特徴

• 外来で短時間に受けられる
• 有効性が極めて高い
• 切らずに治療できる（低侵襲）
• 体への負担が少ない

へバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症などの慢性的な指の痛みに効果が期待されており、手術に抵抗がある方にも適した選択肢です。

※自由診療となりますので、費用や適応については診察時にご説明いたします。

予防と日常生活の工夫

• 指先の使いすぎを避ける（長時間の作業後は休憩を）
• 痛みがあるときは無理をせず休ませる
• 指を冷やさず、温めて血流をよくする
• 装具やテーピングで関節を保護する
• 更年期ケア（ホルモンバランスを整える生活習慣）

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最後に

ヘバーデン結節・ブシャール結節は、放置すると変形が進行し、日常生活に支障をきたすことがあります。
しかし、早期発見と適切な対応によって、痛みのコントロールや進行の抑制が十分に可能です。

「年齢のせいだから仕方ない」とあきらめず、指に違和感や痛みを感じたら、お早めにご相談ください。
当院では、患者さま一人ひとりの状態やライフスタイルに合わせた治療をご提案しています。

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