予防医療
最新の調査では、65歳以上男性における要介護になった原因の第1位が「脳血管疾患(脳卒中)」となっています。脳卒中は、健康寿命を損ねる可能性のある最大の要因といえます。また、死亡原因の第一位は「がん」です。がんの罹患数と死亡数は、人口の高齢化を主な要因として、ともに増加し続けています。医療の進歩により、有効な治療の選択肢は増えてきており、健康寿命を延ばすには早期発見、早期治療がますます重要となっています。 当院は、生活の質と健康寿命に大きく影響する「脳血管疾患」と「がん」に対し、脳ドック、がん検診に取り組むことで、地域の皆様の健康寿命の延伸に少しでもお役に立てればと思っております。 MRIによる脳ドック、全身MRI検査による「全身がん検診」を受けていただけます。肺炎球菌、インフルエンザ、コロナウイルス感染症、帯状疱疹ワクチンなど各種予防接種も行います。
脳ドック
日本では、毎年約10万人が脳血管疾患(脳卒中など)で亡くなっています。特に脳動脈瘤が破裂後の死亡率は、約50%とされています。破裂後も命を取り留めた方の約半数の方に、何かしらの後遺症が残るとされています。脳血管疾患は早期に診断し、適切な治療を受けることが非常に重要です。働き盛りの若い方もご自身の健康状態を改めて確認することで、日常の生活習慣の見直しにもつながります。
脳ドックが推奨される方
- 40歳以上の方
- 家族に脳卒中の既往がある方
- 高血圧や糖尿病、脂質異常症の方
- 喫煙者や過度の飲酒をされる方
- ストレスが多い生活を送っている方
当院の脳ドック
- 短時間検査
忙しい方に最適な30分間の検査。 - 放射線被ばくなし
繰り返し検査しても安心です。 - 痛みのない検査
造影剤などの注射はありません。
脳ドックを受けるタイミング
脳ドックは、1年に1度の定期的な受診が理想です。特に40歳を過ぎたら、健康診断と合わせて脳の状態も確認することが推奨されます。また、脳に不調を感じていない場合でも、突然の発症を防ぐために、早めに検査を受けることが重要です。
検査の流れ
- 1.約30分間のMRI撮影
- 最新のMRI機器を使用して、頭部MRI、頭部MRAを撮影します。
- 2.結果説明
- 検査から約3週間後に結果をご説明いたします。
- 3.画像データ
- 撮影した画像はCD-Rに保存しお渡しいたします。
費用
脳ドック(自費診療) | 25,000円(税込) |
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注意点
- ペースメーカーが埋め込まれている方、閉所恐怖症の方、妊娠中の方は検査を受けられません。
- 体内に金属が入っている方、タトゥーが入っている方は、事前にご相談ください。
全身MRIがん検診
がんは日本人の死因の中で最も多く、年々その発生率は増加しています。がんは無症状のうちに早期に発見し、適切に治療することで、治癒の可能性が高まります。当院では、最新のMRI技術を用いた全身MRIがん検査により、全身のがんを早期に発見できる体制を整えています。 全身MRIがん検診は、PET-CTとならぶ全身のがんをスクリーニングします。造影剤などを使わず、放射線被ばくのリスクがなく、体に優しい検査法です。首から骨盤までほぼ全身のがんを短時間で検査することができ、多忙な方や放射線被ばくが心配な方に適しています。半年から1年に1度の定期検診をお勧めしています。
全身MRIがん検診とPET-CTの比較
MRIがん検診 | PET-CT | |
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医療被ばく | なし | 放射線・薬剤注射による二重被ばく |
薬剤注射 | なし | 放射性同位元素を注射 |
検査前後の処置 | なし | 注射後、安静1時間・放射能が下がるまで待機 |
検査時間 | 約30分 | 約3時間 |
検査制限 | MRI検査のための制限あり | 糖尿病の方は精度が落ちる場合あり |
検査の流れ
- 1.約30分間のMRI撮影
- 最新のMRI機器を使用し、全身(首から骨盤)の画像を撮影します。
- 2.結果説明
- 検査から約3週間後に放射線科医によるレポートを基に検査結果についてご説明します。
- 3.画像データのお渡し
- 撮影した画像はCD-Rに保存し、お渡しいたします。
費用
全身MRIがん検診(自費診療) | 66,000円(税込) |
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注意点
- ペースメーカーが埋め込まれている方、閉所恐怖症の方、妊娠中の方は検査を受けられません。
- 体内に金属が入っている方、タトゥーが入っている方は、事前にご相談ください。
- 一部のがんには不向きな場合があります。特定の肺がんや非常に早期のがんの検出が難しい場合があります。
- 首から骨盤までの検査です。脳腫瘍については、別に脳ドックを追加する必要があります。
- 良性腫瘍や正常なリンパ節の炎症も異常として検出されます。異常所見がすべて「がん」ではありません。良性か悪性かを判断するには追加の精密検査が必要です。 万が一、異常所見が見つかった際は、高次医療機関へご紹介させていただきます。